ジブリのモデル?!台湾の九份に行ってみた

台湾ジブリ

 

「台湾でジブリのモデルになった場所に行きたい」「レトロな街並みを楽しみたい」
台湾旅行をする方の多くは、ジブリ「千と千尋の神隠し」のモデルになったともいわれる、九份が気になりますよね。

 

宮崎駿監督は完全に否定しているようですが、実際に行ってみて「ジブリのモデル」だと言われる理由がよくわかりました。雰囲気が本当によく似ているので、台湾旅行をする予定の方必見のスポットです。

 

レトロで幻想的な街並みの様子を紹介したいと思います。

 

台湾の九份とは?

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台湾にある九份は、かつて鉱山の街として栄えていました。金脈があった「金瓜石」から近い場所にあるので、戦前はゴールドラッシュに沸いたようです。

 

戦後、鉱山は閉山してしまいました。衰退した街は忘れられてしまいますが、それが幸いとなり当時の街並みがそのまま保全される形となり、レトロな街として観光地化されていきます。

 

九份が再注目されるきっかけとなったのが、台湾映画「悲情城市」のロケ地となったことです。さらに日本では宮崎駿監督「千と千尋の神隠し」のモデル地になったともいわれているため、日本人客も多く訪れています。

 

九份へのアクセス

台湾の九份へは、3つのアクセス方法があります。

  • 瑞芳(ルイファン)駅からタクシーを使う
  • 瑞芳(ルイファン)駅からバスに乗り換え
  • オプショナルツアーを使う

 

瑞芳駅へは、台北駅から台湾鉄道に乗り換えます。台湾鉄道は「特急(自強)」や「急行列車(莒光)」があるので、指定席を取らなければ立ち乗りだと思っておいてください。

 

台北から瑞芳駅は、電車で40~60分かかります。料金は電車の種類によって40元~76元です。台湾観光客が切符を買うのはわかりにくいので、悠遊カードでの乗車がおすすめです。

 

瑞芳(ルイファン)駅からタクシーを使う

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瑞芳駅前には、駅から向かって左側に黄色タクシーが停まっています。九份までの料金は一律で205元です。私たちの場合は九份の民宿に泊まるための移動が必要で、停車場所が違ったので250元だと言われました。

 

台湾のタクシー運転手は向こう側から「九份まで行くのか?」と積極的に営業してきます。言葉が理解できなくても「九份」の発音が聞き取れればOK。タクシー運転手へは簡単な英語が通じる方もいるようで、または筆談で行き先を伝えることもできます。

 

瑞芳駅から九份まではタクシーで20分かかります。実際にタクシーに乗ってみると物珍しいためか、それほどの時間乗車していた感覚がありませんでした。

 

瑞芳(ルイファン)駅からバスに乗り換え

九份までバスで行く場合は、台北から九份行きのバスを使うか、瑞芳まで電車で移動してバスに乗り換えます。瑞芳駅からバスに乗り換える場合は、「金瓜石行き」のバスに乗り換えてください。

 

九份までのバス料金は、15元。20分ほどで到着します。バスも電車と同じく悠遊カードが使えるので、チャージしてある残高を確認しておきましょう。

 

オプショナルツアーを使う

「台北からの電車に乗れない」「バスに乗る自信がない」方は、オプショナルツアーに事前に申し込んでおく方法もあります。半日くらいで九份を巡るツアーが多く、料金は食事代込みで6,000円からです。

 

ツアーは観光バスに乗り九份まで連れて行ってくれて、九份のおすすめスポットもガイドしてくれます。多くのツアーはお昼前に到着し昼食を済ませるため、お昼の時間帯は団体客で混みあいます。

 

日本から申し込めるオプショナルツアーは、下記サイトが使いやすくおすすめです。

 

 

台湾の九份はジブリのモデルになったといわれる訳

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九份がジブリのモデルだといわれるのは、街並みが「千と千尋の神隠し」で登場する舞台とよく似ているためです。九份の街は「基山街(チーシャンジェ)」と「豎崎路(シューチウルウ)」に分かれ、どちらもジブリを彷彿させます。

 

街並みが千と千尋の神隠しの舞台に似ている

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九份の展望台方面にタクシーで降りた私たち。九份の街並みが右側に見えてきて感動しました。展望台方面からの街並みは、ジブリの雰囲気とは異なりますが、「異国に来た」という雰囲気がありました。

 

九份は山の中にある街で、建物はだんだんに建てられ、それぞれ眺望が楽しめるようになっています。街の下を通る道路には観光バス、路線バス、タクシーなどが通る様子がありました。

 

展望台からは海まで見渡すことができます。九份からは深澳岬まで見渡すことができて、あたりは漁港や釣り場などもあるようです。

 

飛行機から見下ろした台湾は、海がとても澄んでいて綺麗だったので、海まで足を運ぶのもいいかもしれませんね。

 

通常、瑞芳駅から九份まで行く場合は、セブンイレブン側で降ります。セブンイレブンがある部分から基山街がはじまり、そこから屋台が楽しめるようになっています。

 

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展望台側でタクシーを降りても、基山街に続きます。さらに階段を登り階段を上がっていくと、記念公園にも行けるようです。

 

基山街と直角に交差する石段は、幻想的な雰囲気があります。九份はセブンイレブンから展望台へと続く横のルートと、横のルートの中心部で交差する縦のルートがあるので、忘れずに立ち寄ってみてください。

 

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九份のお店では、「黒いピーナッツ」をよく見かけました。縦のルートの階段は急になっているので、ゆっくりと登ってお店の様子を楽しんでみましょう。

 

屋台が多数出ている様子が映画と似ている

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九份にある基山街でライトアップされる時間になると、ジブリの雰囲気に近くなってきます。基山街の路地はとても狭い場所で、通路の両面に多数の飲食店が出ています。

 

かつて基山街は、生活雑貨を扱うお店がほとんどでした。今は観光地化されることで、お土産品・屋台・工芸品などを扱っています。

 

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基山街には海まで見渡す場所も幾つかあって、街全体がライトアップされ幻想的です。台湾の九份に行くなら、夕方以降のライトアップされる時間帯も楽しんでみましょう。

 

九份をゆっくり楽しむなら宿泊して早朝の散策がおすすめ

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九份はお昼から夕方にかけてツアー客で人が多くなります。人がいない時間帯でゆっくりと街並みを楽しみたい方は、九份に宿泊するのがおすすめです。

 

私たちも九份にある民宿に1泊して楽しみました。朝の基山街は人がほとんど歩いておらず、観光客が多いときの雰囲気とかなり違っています。

 

九份には古い街並みが残っているので、朝早くに散策に出て街並みを見ると楽しむことができますよ。

 

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基山街の下にある通路からは、鉱山だったなごりがあります。こういった場所を見られるのも、宿泊者ならではですね。

 

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早朝の九份を散策していたら、縦の通路となる出発点に到着しました。こじんまりとした広場に提灯がつけられ、レトロな雰囲気が漂います。

 

中心にある石段を進んでいくと、撮影スポットに到着します。

 

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石段の途中にはかつて鉱山だった名残りが。明るい時間帯だと、見逃してしまいそうなこういったスポットも見られていいですね。

 

台湾ジブリ

 

台湾の九份を紹介しているガイドブックでは、この写真の角度から撮影されたものがよく使われています。正面に見えているお店はお茶屋さんで「阿妹茶酒館(アーメイチャーチウグァン)」です。

 

豎崎路でひときわ目立つ建物で、絶好の撮影スポットでしょう。台湾映画の舞台にもなった場所で、2階からの景色を楽しみながらのお茶は格別です。

 

阿妹茶酒館のお茶は400~1,000元と少し高め。手作りケーキは80元で食べることができます。台湾の本格的なお茶が楽しめるお店は、相場が高めなので注意してください。

 

かつては工場だった建物で、改装してレトロなお茶屋さんとして営業しています。中に入らなくても外観だけでも楽しんでみてください。

 

看板に「あめおちゃ」と平仮名で書かれているところは、まさにジブリです。台湾は日本人観光客も多く日本語表記もよく見かけるので、そういった面がジブリっぽい要因ではないでしょうか。

 

台湾ジブリ

 

階段を登っていくとトイレもあります。九份は観光客の数が多いわりにトイレの数は少ないので、トイレが近い方は事前に場所を確認しておいてください。

 

台湾ジブリ

 

「昇平戯院(シェンピンシーユエン)」は1934年にオープンした劇場です。中には黄金がとれた鉱山だった様子や、チケットも見ることができます。

 

台湾ジブリ

 

朝の九份を散策したら、ぐるっと街並みを歩くのがおすすめ。ところどころに見られる階段は、登ってみるとどんな通路に出るのかワクワクしますね。

 

台湾ジブリ

 

九份には廟もありました。「昭霊廟 霞海城隍」は九份の端にあるため、一般の観光客やツアー客だと見落としてしまうと思います。朝に行ったとき観光客らしき人の姿はほとんどなく、地元の人が熱心にお祈りしていました。

 

台湾ジブリ

 

路地を歩いていると、猫も見かけました。九份の近くに猫が多い猴硐(ホウトン)もありますが、九份でも猫を見かけることができるので、この場所でも猫に触れます。

 

九份にいる猫は特別人慣れして甘えてくれるわけではありませんが、人を見て逃げないのが嬉しい。

 

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台湾は犬や猫を放し飼いするのが普通のようで、犬ものんびりしています。犬が人間に吠えることも、威嚇することもないのは、自由気ままに過ごしているからなのでしょう。

 

台湾の九份にあるジブリグッズなどお土産品

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九份には千と千尋の神隠しに登場するキャラクターを見ることができます。ジブリ公認の街ではないので、勝手にキャラクターを使っているのかもしれませんね。

 

街にあるお店では、ジブリのキャラクターグッズも売られていました。おそらくジブリ公認グッズではないので、本家の商品を買いたい方は注意してください。

 

公認グッズじゃなさそうなグッズを販売しているところを見ると、台湾は「中国の文化も入っている国だな」と感じさせられます。

 

菓風小舗 九份店(クオフォンシャオブウ チウフェンディエン)

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かつて九份で金や石炭がとれたことから、金塊チョコや石炭チョコを売っているお店です。九份でしか買えないチョコレートのお店のため、見逃さないようにしましょう。

 

チョコレートのパッケージは、オシャレな麻袋です。女性へのお土産品にもちょうどいいので、チェックしてみてください。

 

金塊チョコは180元、石炭チョコは150元です。お店ではチョコレートの試食もさせてくれるので、味わってから買うことができます。

 

台湾でジブリを彷彿させる九份は雰囲気がいい

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残念ながら九份はジブリ公認の街として認められているわけではないようですが、実際に行ってみるとまさにジブリの雰囲気。提灯が下げられている様子や、周りに食べ物の屋台が並ぶこと、階段を登る様子など雰囲気たっぷりでした。

 

九份はジブリの雰囲気を手軽に楽しめる場所として、日本人観光客も多かったです。若い女性が観光に来ている様子も見られていて、安全に観光したい方にもおすすめします。

 

台湾に限らずどこでも一緒ですが、九份は狭い路地に人が多く集まる場所なので、スリには十分注意してください。体の前で管理できるショルダーバッグや、スラれにくいリュックなどの人も多かったです。

 

私は九份で使うお金を小銭入れに入れポケットで管理していました。とくに問題はなく、治安も悪くなさそうな場所だったので、九份は海外旅行がはじめての方でも行きやすいと思いましたよ。